塗装業の新人離職を防ぐ出面管理法

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塗装業の新人離職を防ぐ出面管理法

塗装業の新人離職を防ぐ出面管理法

職人8人、築22年の外壁改修現場で起きた新人離職。ホワイトボード管理の限界が招いた1人工の穴を、ある現場監督はどう埋めたのか。塗装業 人手不足対策の実例です。


1. 築22年マンション、9缶発注の現場で起きたこと

2. 7日目、新人が無断欠勤した朝

3. なぜ新人は「即戦力」になれなかったか

4. 出面管理を変えた3週間後の同じ現場

築22年マンション、9缶発注の現場で起きたこと

神奈川県内、鉄骨造3階建て、戸数18の賃貸マンション改修。工期は21日、想定人工は延べ42人工でした。

下地処理3日、シーリング打ち替え2日、下塗り上塗り含めて中日16日。フッ素塗料を9缶発注し、ケレン(サビや旧塗膜を削る下地処理)から着手する計画でした。

現場監督は入社2年目の男性、職人5人のうち1人は3週間前に入った21歳の新人でした。ホワイトボードには「〇〇現場:職人3名」としか書かれていません。

実際は新人がケレン作業に不慣れで、想定の1.4倍の時間がかかっていました。この差はホワイトボードには載りません。載るのは名前と現場名だけです。

7日目、新人が無断欠勤した朝

7日目の朝、新人が現場に来ませんでした。電話も出ません。

監督は急遽、別現場から職人を1人回すよう会社に依頼しましたが、事務所のホワイトボードには他の3現場の出面しか書かれておらず、誰がどの現場で何を持っているか、道具の配置すら把握できていませんでした。

結局その日は4人工で回すことになり、下塗り工程が半日遅延。翌日の天気予報が雨だったため、工程の組み直しに社長と監督で2時間かかりました。

新人は3日後に退職を申し出ました。理由は「教えてもらう時間がなく、何をすればいいか分からないまま怒られた」というものでした。

新人に何を教えたか、誰も覚えてないんですよ。忙しいと引き継ぎなんてしてる暇ない。

なぜ新人は「即戦力」になれなかったか

この現場で起きたのは、特別な事故ではありません。職人3人以上を抱える塗装会社なら、似た状況は毎月どこかで起きています。

原因は新人の能力不足ではなく、教える仕組みがなかったことです。ホワイトボードは「誰が今日どこにいるか」しか記録せず、「誰が何を苦手としているか」「前回どんな指導をしたか」は誰の頭にも残りません。

監督が変わればゼロから聞き直し、忙しい日は聞く暇もなく現場に出す。新人からすれば、毎日違う指示を受け、質問するタイミングすら与えられません。

2025年12月施行の改正建設業法では、労働者の待遇改善と労働条件明確化が求められています。長時間労働に頼った運営そのものが、法的にも立ち行かなくなりつつあります。

出面管理を変えた3週間後の同じ現場

退職者が出た翌週、社長は出面管理をスマートフォンで記録する運用に切り替えました。誰がどの現場で何人工働いたか、当日の作業内容と職人ごとの得意不得意まで残す形です。

次に入った新人には、過去の職人の癖や指導履歴が引き継がれ、監督が変わっても「この職人は希釈率の計算が苦手」といった情報がすぐ見えるようになりました。

結果、次の現場では新人の立ち上がりが早まり、離職者は出ませんでした。工期21日の現場で1人分の穴が空くリスクは、記録の有無で大きく変わります。

出面と技能の記録を残す仕組みとして、私たちイーテクノスが自社の現場で困った経験から作ったのがAngaです。開発したのは代表の井上で、職人の癖や現場ごとの人工をLINEベースで簡単に記録できます。ホワイトボードを卒業したい会社は、一度試す価値があります。

よくある質問

Q. 塗装業の人手不足対策として出面管理の見直しは効果がありますか

効果はあります。出面管理を記録化すると、誰がどの現場でどんな作業に時間がかかったかが可視化され、新人指導の引き継ぎがスムーズになります。離職の主因は待遇より「教わる仕組みの欠如」であることが多く、記録の有無が定着率を左右します。

Q. 新人がすぐ辞めてしまう塗装会社に共通する原因は何ですか

共通するのは指導の属人化です。監督や先輩職人の頭の中にしか情報がなく、忙しいと引き継がれません。結果、新人は毎日違う指示を受け質問もできず孤立します。記録を残し誰でも参照できる状態にすることが定着への近道です。

Q. 改正建設業法は塗装会社の人手不足対策にどう関係しますか

2025年12月施行の改正建設業法では労働者の待遇改善や契約内容の明確化が求められます。長時間労働頼みの現場運営が難しくなるため、限られた人工で回す工夫、つまり出面と技能の可視化がこれまで以上に必要になります。

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