塗装業の人手不足|紙の予定表が手配ミス生む理由

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塗装業の人手不足|紙の予定表が手配ミス生む理由

職人は足りないのに、なぜか手配ミスで現場が止まる。紙の予定表を書き直すだけの管理では、空き日が見えないまま人が余ったり足りなかったりします。原因と直し方を手順で説明します。


1. まず「空き日が見えていない」ことを認める

2. ずれた工程を「その日のうちに」全員へ流す

3. 埋まらない空き日を毎週チェックする仕組みを作る

4. それでも紙とホワイトボードで限界を感じたら

手順1:まず「空き日が見えていない」ことを認める

塗装会社の予定表は、たいてい壁のホワイトボードか紙の週間表です。天候不順で工程がずれると、そこに斜線を引いて書き直す。これ自体は悪くありません。

問題は、書き直した予定表を見て「この職人は明後日空くな」と気づけるのが、予定表を書いた本人だけということです。

築25年のマンション改修現場で、下地処理の日程が雨で3日後ろにずれたとします。担当していた職長は次の現場に回されましたが、空いた3日間は誰にも共有されず、そのまま何もアサインされずに終わる。人手不足と言いながら、社内に眠っている空き日が月に何日もあるという状態です。

ここでつまずく

「予定表は俺が見れば分かる」と社長や監督が思い込んでいるケースです。実際は本人しか読めない略語だらけで、他の監督や事務員が見ても判断できません。

手順2:ずれた工程を「その日のうちに」全員へ流す

天候不順で工程がずれたら、その日のうちに関係者全員へ共有します。翌朝の朝礼まで待つと、その間に別の現場が同じ職人を押さえてしまい、ダブルブッキングが起きます。

手順としては次の3つです。

  • 雨で止まった作業と、動いた分の記録を当日中にメモする
  • 空いた職人の名前と空き日を、関係する現場監督全員に流す
  • 空き日に回せる別現場があるか、その場で1件だけでも当たる

塗装会社は現場を10件抱えていると、電話とLINEでの確認だけで月に何時間も溶けます。ここを「気づいた人が個人的にLINEする」運用にしていると、忙しい監督ほど共有を後回しにして、結局空き日は埋まりません。

ここでつまずく

共有を「LINEグループに一言」で済ませる会社が多いのですが、既読が付いても手配に反映されないまま流れていくことがよくあります。空き日は「誰が」「いつ埋めるか」まで決めて初めて意味を持ちます。

手順3:埋まらない空き日を毎週チェックする仕組みを作る

共有しても、埋まらない空き日は必ず出ます。ここで諦めると、また元の「人手不足なのに手配ミス」に戻ります。

週に一度、10分でいいので「今週埋まらなかった空き日」だけを見返す時間を作ります。誰が空いていて、なぜ埋まらなかったのかを確認するだけです。

例えば、外壁塗装の吹付工程が得意な職人が、下地処理しかできない現場に呼ばれず空いていた、という理由が見えてくることがあります。これは手配ミスというより、職人ごとの得意分野が誰にも記録されていないという別の問題です。

塗装業界では今、職人不足に加えて資材の高騰や倒産の増加も報じられています。2026年に入ってからの塗装工事業の倒産件数は前年より増えているとされ、原油やナフサの供給不安も背景にあると言われています。人を減らせない以上、今いる職人の空き日を埋める効率化は、経営体力を守る意味でも避けて通れません。

それでも紙とホワイトボードで限界を感じたら

ここまでの手順は、紙とLINEでも実行できます。ただし現場が増えるほど、共有の手間と抜け漏れは比例して増えていきます。

私たちイーテクノスも塗装会社を経営していて、まさにこの「空き日が見えない」状態に何年も悩んできました。天候で工程がずれるたびに予定表を書き直し、誰が空いているか把握できず、忙しいのに人を遊ばせてしまう。その反省から自社の現場で使うために作ったのが、職人の予定と空き日をひと目で管理できるツール「Anga」です。

雨で3日ずれただけで、空いた職長が丸3日ぼーっとしてた。誰も気づかなかった

紙の予定表を書き直す手間はそのままに、空き日の可視化と共有だけを楽にしたい会社には、選択肢の一つになると思います。

また後継者不在や人手不足が深刻な会社では、事業承継やM&Aで基盤を強化する動きも業界で進んでいます。商工会議所や中小企業庁の相談窓口では、事業承継の専門家派遣やマッチング支援も行われているので、手配の効率化と合わせて検討する価値があります。

よくある質問

Q. 紙の予定表とLINE共有だけでは何がダメなのですか?

予定表を書いた本人しか空き日を判断できず、共有が個人任せになるためです。忙しい監督ほど共有を後回しにし、空いた職人がそのまま放置されてダブルブッキングや手配漏れが起きやすくなります。

Q. 職人が足りないのに空き日が出るのはなぜですか?

天候不順で工程がずれた分の共有が遅れ、空いた職人の存在に誰も気づかないためです。加えて職人ごとの得意分野が記録されておらず、適した現場に呼ばれないことも空き日の原因になります。

Q. デジタル管理に切り替えると現場は混乱しませんか?

紙の予定表をいきなり全廃する必要はありません。まず空き日の共有だけをツールに置き換え、既存の紙運用と並行して慣らすと現場の混乱を抑えられます。

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